想い出以上に苦しめるもの

きっとそんなことはないはずなんだけど

たったの1年半でわたしという人間が

あの人に染まってしまったような感覚がある

 

それは、彼色に染まる♥

とか、服の趣味や髪型を彼に合わせる

とか、彼の好きな音楽を好きになる

とかとかとか

彼に愛されるために自分を変えた

みたいな話ではなくて。

 

例えば、彼は仕事場の上司だったから

彼に教わったことが私を形作っている。

会社で働くのは初めてだったから

社会人的な不文律みたいなもの

どうすればうまく周りの人間と円滑に仕事ができるのか、

基本的なパソコン操作から複雑なweb技術は

彼の指導で今や私の大事なスキルだし

 

今私はそこで学んだことを生かして働いているから

自分の行動や仕事対人スキルがすべて彼の遺産みたいに感じてしまう。

何気ないexcel操作

上司にマナーを誉められたり

逐一彼が浮かんできて感謝と辛さが入り交じる。

 

人生相談にもたくさんのってもらった。

一緒に考えてくれて

もらったアドバイスを胸に

進む道を自分で決めて

目標に向かって今頑張っている。

失敗したり、成功したり

なにかある度にまた彼が内側からふっと感じられる。

この感覚がどんな楽しい幸せな想い出より

わたしをとことん苦しめる。

 

楽しかった想い出や

物や写真は

頑張れば考えないようにできるし

消せる。

 

でも、彼との時間は私の内側から

私という人間の価値観や行動指針に

大きく大きく影響してしまっているから

それが嬉しくて苦しくて苦しくて辛い。

 

 

毎日職場でマウスを握って辛くなる。

このマウスで手取り足取り

わたさにいろんなパソコンスキルを教えてくれた時間。

 

今は辛いけれど

いつか純粋な感謝の気持ちだけになるときがくるのか。

さみしいけれど

はやくそうなってくれれば楽なのに。